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【保存版】VR(仮想現実)の特徴と実際の活用例で変わる世界!

【このページのもくじ】

VRとは?いまさら聞けない仮想現実の基礎

VRとは、バーチャルリアリティ(virtual reality)の略語で、日本語では「仮想現実」「人工現実感」などと表現されます。

実際に撮影したり、コンピューター・グラフィックス(CG)で作成した映像や音などを組み合わせて三次元空間を作り上げることで、まるで現実に起こっていることのように体感できる技術のことを指します。

専用のゴーグルを取り付けたら、目の前には違う世界が広がっている。

  • ここは今自分がいる世界ではない。
  • でも、振り返れば後ろが見え、見上げれば空が見える。
  • 見ているものに合わせて振動や風を感じる。

VRでは、あたかも自分がそこにいるような疑似体験ができてしまうのです。

「VRってゲームのアレでしょ?」なんて思っているひとも多いのですが、実は、パイロットや宇宙飛行士がシミュレーション訓練をするための技術が始まりと言われています。

私たちに身近なエンターテイメント分野に目が行きがちですが、教育や医療、介護、ビジネスなど様々な分野での活用・研究が進められ、期待を集めています。

VR体験ができる環境

「VRを体験してみたいけど…高額な機器を買わないといけないんでしょ」なんて諦める必要はもうありません。

今や誰でもVRを体験できる環境が整備され、自宅でのVR体験も手軽になりました。

VRを体験できる場所に行こう

全国各地にVRを体験できるスポットがあり、大規模な施設から期間限定のものまで、例を挙げたら限りがないくらい登場しています。

体験内容は、VRゲームやアトラクションがメインですが、海外旅行や未来の東京観光ができたり、ライブ会場で熱唱できるカラオケなどもあります。

また、プールに浮きながら空撮した映像をVR体験することで空に浮いている気分になれるイベントも開催されます。

VR体験施設公式URL
VR ZONE SHINJUKUhttps://vrzone-pic.com/
VR PARK TOKYOhttp://www.adores.jp/vrpark/
東京ジョイポリス ZERO LATENCY VRhttp://tokyo-joypolis.com/attraction/1st/zerolatency/index.html
SKY CIRCUS サンシャイン60展望台http://www.sunshinecity.co.jp/campaign/cp/vr/
ユニバーサルスタジオジャパン
ユニバーサル・クールジャパン 2018
http://www.usj.co.jp/universal-cool-japan2018/
ハウステンボス VRの館http://www.huistenbosch.co.jp/event/vr/
FIRST AIRLINEShttp://firstairlines.jp/
カラオケファンタジー
Fantasy VR Stage+
http://www.daisyo.co.jp/uta_vr/top.html
箱根小涌園ユネッサン 空飛ぶプールVRhttps://www.yunessun.com/events/000533.html

上のようなアミューズメント施設やテーマパークの他にも、イベント会場でVRを使った展示があったり、PCショップや家電量販店、ネットカフェなど、VR体験できる場所はまだまだたくさんあります。

VRデバイスを用意して自宅で体験しよう

もちろん、自宅でVRを体験することもできます。

わざわざ体験施設へ足を運ばなくてもいいので、いつでも好きなときに楽しめますね。

自宅でVRを楽しむには、VRデバイスといわれる専用の機器と、コンテンツが必要になります。

VRデバイスは、何年か前までは非常に高価で簡単に買えるものではありませんでした。しかし今では、スマホと組み合わせて使用するタイプのものなら1,000円台で購入できるようになりました。

他にもたくさんの種類のVRデバイスが販売されていますので、次項でご紹介していきますね。

コンテンツは、ゲームや動画といったVR体験をする内容のことで、Youtubeなどで無料公開されているものや有料で販売されているのものなど、多数の選択肢がありますので、好みに合わせて選ぶことができます。

VRを体験するためのデバイス

VRは、基本的に、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)というVR専用ゴーグルを付けて体験します。

HMDを装着し360°視界を覆うことで、テレビやスクリーンで見る3D映像とは全く違うリアルなバーチャル空間に入り込むことができます。

また、センサーやカメラで頭の動きを認識しそれに合わせて映像が動いたり、左右別の映像を映して立体的に見せたりといった技術を駆使し、さらなる臨場感・実在感を実現しています。

ひとくちにHMDといってもいろいろな種類あって少々分かりにくいので、使用方法の違いで4タイプに分けてみました。それぞれの特徴や代表的な製品をご紹介していきましょう。

PCとつなぐHMD

PCが本体となってコンテンツを再生し、HMDはディスプレイとして働くタイプのHMDです。

価格は5万円くらいからの本格派なものが多く、HMDに対応したスペックのPCが必要となります。

従来品はHDMIケーブルやUSBケーブル、電源ケーブルなどのケーブルが邪魔になっていましたが、ワイヤレス化が進められています。

Oculus Rift

価格50,000円(Rift+Touch)
特記VR先駆者的製品。専用コントローラー「Oculus Touch」でよりリアルな感触を実現している。コンテンツもクオリティが高い。HTC Vive
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HTC Vive

HTC Viveのイメージ
価格64,250円
特記Oculus Rift同様VR先駆者的製品。最大3m×4mのスペースを歩き回るVR体験が可能。新型のVive Proも発売されている。
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ゲーム機(PS4)とつなぐHMD

プレイステーション4の周辺機器として開発されたHMD。PlayStation VR。PCとつなぐタイプと同じようにHMDはディスプレイという位置づけです。

PlayStation VR

PlayStation VRのイメージ
価格44,980円
特記最新モデルではケーブルが集約され利用性が向上。シネマティックモード機能で最大226インチ相当の画面でゲームや映像を楽しむことも可能。
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スマホとつなぐHMD

普段使用しているスマホをディスプレイ+本体として使用するタイプのHMDです。HMDにスマホを取り付けて、スマホに映しだしたコンテンツを覗き込む形で楽しみます。

他のタイプと比較すると没入感は劣りますが、低価格で手に入り、VR用スマホアプリも充実しているので、VR初心者に人気があります。

ハコスコ タタミ2眼

iPhone5から7Plusまで対応の折り畳みタイプHMD

ハコスコ タタミ2眼のイメージ
価格1,200円
特記・段ボールでできていて自分で組み立てる。とにかく安い。
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Gear VR

サムスンとOculusが共同開発したHMD。Galaxyスマホを装着して使用。

Gear VRのイメージ
価格16,000円程(Gear VR with Controller)
特記スマホにつなげるタイプながら、クオリティが高い。対応のGalaxyスマホを持っているひと向け。
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HMD単独で使う

PCやゲーム機、スマホを必要としない、単独でVR体験ができるHMDで、一体型、スタンドアロン型、オールインワン型などと呼ばれています。

高性能な上にケーブルレスという優れものHMDです。

IDEALENS K2

VR Japanが2017年4月より日本正規版を販売開始したHMD

IDEALENS K2のイメージ
価格60,000円程
特記120°の広い視野角。今後発売予定のK3では180°になる予定。製造元は中国のIDALENS社。

他にも、Oculus Go、HTC Vive Focus など、単独使用タイプのHMDの発売が予定されています。

以上のように、様々な種類のHMDが販売されていますので、どんなVR体験をしたいのか?手持ちのPC・スマホが使えるか?など、目的・予算に合ったものを選ぶといいですね!

高額なものは、まずレンタルして試してみるのもおすすめです。

VRとARの違いと特徴


「VR」と似たものに「AR」があります。VRは仮想現実、ARは拡張現実と訳されることが多いのですが、これらは何が違うのでしょうか?

両者の違いを、それぞれの特徴や実例から見ていきましょう。

VRの特徴と実例

VRは、バーチャルリアリティ(virtual reality)の略で、現実ではそこにないものを、まるで今そこにあるものとして体験できる技術のことをいいます。

CG作成した映像や音などを使って、視覚や聴覚、触覚といった感覚を刺激することで「本当にその世界に入り込んだような感じ」を生み出します。

なかでもゲーム業界は、VRの利用が最も浸透している分野でしょう。専用ゴーグル(HMD)やコントローラーを装着して360°ゲームの世界へ入り込みます

センサーが感知したひとの動きに合わせて視界やキャラクターが動き、さらに感触まで与えるコントローラーも登場しています。

シューティングゲームなら自分がそこで戦っているような、アドベンチャーゲームなら本当に探検しているような臨場感あふれるゲーム体験が可能になっています。

ゲーム以外の分野でのVR活用事例についても、後ほど詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ARの特徴と実例

ARは、オーグメンテッドリアリティ(augumented reality)の略で、拡張現実、拡張現実感と訳されます。

現実世界にコンピューターでつくりだした情報をつけ加えて表示する技術のことです。

ARでよく見られるのが、スマホやタブレットのカメラでとらえた映像に、データやCG画像を合成して表示するという使われ方です。

数年前に社会現象になったポケモンGOでは、GPS機能を活用し、現実世界でポケモンに遭遇したように感じさせています。

レゴブロックの「レゴとびだすカタログ」アプリでは、カタログにカメラを向けるとレゴで作った乗り物や家、キャラクターがカタログから飛び出して動き回ります。

また、イケアのカタログアプリ「IKEA Place」は、自分の部屋に好みの家具を配置して、様々な角度から見ることができます。

VRが「人工的な世界に入り込み、そこが現実世界であるかのように感じさせる」のに対して、ARは「現実世界を主体としてそこに人工的な情報を付加する」という違いがあります。

VRの実際の活用事例と可能性

VRはどのようなシーンで役に立っているのでしょうか。

実際の活用事例を、エンターテイメント、医療、教育、生活の分野からご紹介していきます。

エンターテイメントのVR活用事例

エンターテイメントでの活用としては、VRゲーム、全天球カメラで撮影した360°動画を使った疑似体験などが挙げられます。

VRゲーム

アミューズメント施設などのアトラクションだけでなく、PSVR(PlayStationVR)といったVRデバイスやスマホを使って自宅でVRゲームをすることもできます。

360°動画を使った疑似体験

Perfumeのミュージックビデオの中へ

横浜ベイスターズの勝利後ハイタッチ

ウイングスーツを着て山頂からダイブ

医療でのVR活用事例

医療分野では、病気への理解を深めたり、患者の治療・ケア、医療従事者へのサポートや教育などへの取り組みが行われています。

認知症をVRで仮想体験する

株式会社シルバーウッドでは、認知症への理解を深めようとVR認知症体験会を実施しています。

認知症のひとの目線でVR体験することで、言われてもなかなか分かりづらかった認知症の世界を実体験として感じられます。

統合失調症の幻覚疑似体験

統合失調症は、幻聴や妄想などの症状が特徴的な精神疾患です。ヤンセンファーマ株式会社は、統合失調症の正しい理解のために、日常生活の中で聞こえてくる幻聴を体験できるVR動画を作成、公開しています。
統合失調症ナビURL:https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/

VRで失った腕を動かし幻肢痛を軽減する

けがや病気で手足を失った患者の多くが経験する幻肢痛(あるはずのない手足で感じる痛み)をVRでコントロールしようとする新しい治療法があります

VR空間で失った腕を再現して、あたかも自分で動かしているように錯覚させます。これを繰り返すことで幻肢痛を和らげようというもので、以前から行われている鏡を使った治療よりもリアルに感じられるため高い効果が期待されています。

発達障害の恐怖心を取り除く

発達障害のひとのなかには、ある特定の状況で恐怖や不安を感じてしまうことがあります。

イギリスでは、苦手な状況を再現したVR空間で対応方法を学んで恐怖を克服しようという試みがなされており、実際に効果が出ていると報告されています。

VRは、自閉症などの障害のあるこども達が、現実世界を安全に仮想体験するのにも役立っているのですね。

VR画像解析による手術支援

CT画像やMRI画像をもとに立体的な臓器をVRで作成。

VRの臓器を使って、どこからどこまでの範囲を切除したらいいのかなどを奥行き感をもって確認しながら手術ができます。

自由に回転させることも可能なので、簡単に見られない臓器の裏側まで把握しながら進められます。

医師の訓練

VRを用いた外科手術トレーニングでは、手術室にいるようなより実践に近い感覚で練習ができます。

また、外科手術を360°カメラで撮影してライブ配信し、それを医学生たちがVR体験した事例もあります。

VRのような新しい技術をどんどん取り入れていこうとする病院がある一方で、未だに紙のカルテを使用している病院もあり、医療分野でのVR活用が身近になる日はまだ先かもしれません。

ただ、私たちは自由に病院を選ぶことができますので、選択肢が広がるのはとても歓迎すべきことではないでしょうか。

教育でのVR活用事例

教育の場において、学ぶ側はどうしても受動的になりがちですが、VRを活用することで主体的な学習・体験が可能になります。

こどもたちは、歴史上の出来事を目の前で体験し、宇宙旅行をしながら天体観測をする。地理の授業中に世界旅行へ行ってもいいですね。

また、危険をともなうような職場の研修では、事故をVR体験することで安全意識を高めることができます。

バーチャル校外学習アプリ

oogle Expeditions は、Googleが提供する教育用VRアプリで、段ボール製のヘッドセットにスマホを入れて使用します。

ペルーのマチュピチュ、アメリカ自然史博物館、木星など500を超えるツアーを、教師がガイド役になって、生徒たちは先生の説明を聞きながら体験することができます。

VRを活用した中学校の社会科授業

愛知県豊田市立浄水中学校では、VR動画を用いた社会科授業が実施されました。

フィリピン、中国、マレーシアといったアジアの国で撮影したVR動画を体験し、どこの国かをグループで考えるというものでした。教師からは「授業への導入部として効果がある」、生徒からは「楽しく、前向きに授業に取り組めた」「記憶に残る」などの意見が出されました。

積木製作の安全体感VRトレーニング

VRコンテンツ制作を手がける積木製作は、類似体験が難しい墜落や挟まれ、やけどなどをVRで疑似体感することで、安全意識を高める社員教育用VRを制作しています。

建設現場における仮設足場からの墜落

警備保障会社セコムの研修プログラム

セコム株式会社は、VRを用いた研修プログラムを社員教育に導入しています。

煙が充満した現場での避難誘導訓練や、避難器具を使った高所からの避難シミュレーションなどを疑似的に体験するものです。これらの研修は費用や危険度の面から機会が限られていましたが、VRによってより多くの社員が体験できるようになります。

百聞は一見にしかずということばがあるように、文章や写真、動画で教えられるよりも体験した方が直感的に理解できる場合も多々あります。

現実世界で体験できればいいけれど、時間的に費用的に、そして安全面でも難しい。そんなときこそVRを利用した教育が生きてくるのですね。

生活でのVR活用事例

私たちの生活にもVRが浸透してきています。

新しいもの好きで抵抗感のない若い世代が中心になっていますが、高齢世代も決して例外ではありません。

自分のアバターがバーチャル試着

洋服の青山を展開する青山商事が手掛けるカスタムオーダースーツショップ「ユニバーサルランゲージメジャーズ」では、バーチャル世界でフィッティングを試せるサービスを導入しています。

このバーチャルフィッティングアバタ―システムは、来店したひとの顔をタブレット端末で3D撮影しアバタ―を作りだします。

「生地サンプルだけではイメージできない」「何度も着替えるのが面倒」というひとでも、簡単に自分がオーダースーツを着用した姿を確認することができます。

バーチャル空間でウインドウショッピング

普通のネットショップでは、目当ての商品をカテゴリやキーワードで検索し、写真や説明文を見て購入します。

しかし、VRを活用すると、お店に行っているような感覚でウインドウショッピングを楽しむことができます。

中国の世界最大手ショッピングサイト 淘宝(タオバオ)は、VRショッピングサービス「Buy+」を提供し、世界各地での買い物を可能にしています。

自分でインテリアデザインした部屋を歩き回る

インテリアデザインツール「True Scale」では、VR空間で、ミニチュア模型を使って間取りや家具の配置をデザインし、さらに自分が模型の中に入り込んで本物のサイズ感で確めることができます。

しっくりこない箇所は、色を変更したり、インテリアを移動したり、納得いくまで試せます。

このツールがあれば、模様替えに失敗して、結局もとの配置に戻すなんていうこともなくなりますね。

現地に行けなくてもできる霊園見学

株式会社鎌倉新書が運営するお墓ポータルサイト「いいお墓」では、東京と神奈川にある100以上の霊園をVRで見学することができます。

現地を歩き回ることなく、一度にたくさんの霊園を見比べられるので、高齢の方におすすめです。

思い出のあの場所へもう一度行ってみたい

「生まれ育った街をもう一度見たい」「あの国のあそこに行ってみたい」と思っているけれど外出できない高齢者のためのVR体験サービスがあります。

総務省「異能ジェネレーションアワード特別賞」を受賞したお年寄り向け海外旅行VR体験サービスは、世界各地で撮影した360°動画で海外旅行を体験できます。

全国の福祉施設を訪問して当サービスを実施している登嶋健太さんは、ふるさとや思い出の場所など、本人の希望に沿ったVRコンテンツの制作も請け負っています。

VR(仮想現実)のメリット・デメリット


VR技術が生活に浸透していくなかで、私たちが得ることができるメリットはたくさんあります。一方で、危険視されているデメリットもあります。

VRに触れる機会が増える今、VRのメリットとデメリット、両方を知っておくことが大切です。

VRが普及していくメリット

まずは、VRのメリットから挙げてみましょう。

「できない」が「できる」ようになる

VRでは、建設前の家の中を歩いて回る、ひとの臓器を回転させて裏側を見る、など、現実世界では不可能なことが可能になります。

また、自分ではできなくても、他のひとが実際に体験したことをVRで疑似体験することができます。

夢が叶う

できなかったことが可能になることで、諦めていた夢をバーチャル世界で叶えられるようになります。

ゲームがもっと楽しくなる

VRゲームやアトラクションでは、リアリティのある世界に入り込み、よりスリリングでダイナミックな体験ができます。

研修・勉強がおもしろくなる

複雑で教えるのが難しいことも、VRを使って効率よく伝えることができます。

また、自分には関係ないと思っていたようなことも自分事として感じられるので、危機感や問題意識が生まれ、学ぶこと自体に興味がわくようになります。

物理的な制約がなくなる

VRなら、遠く離れた場所を訪れて観光やショッピングを楽しむことが簡単にできます。

また、大きな危険をともなうために実現できなかったことも、安全に体験することが可能です。時間、距離、実現性、コストといった物理的な制約を軽くすることができるのもVRのメリットですね。

VRの普及で危惧されるデメリット

VR体験をして気分が悪くなる「VR酔い」や、成長期のこどもが斜視になるリスクなどのデメリットについては、積極的な注意喚起が行われつつありますが、今後は、下に挙げるような課題や社会問題も懸念されています。

プライバシーの侵害

アカウント情報、現在地、趣味嗜好といったものにとどまらず、視線や表情、頭手足の動き、歩き方などの詳細な情報まで集められるようになるかもしれません。

そうなれば、プライバシーの問題はもっと深刻になるでしょう。

VR中毒

現実世界よりも仮想世界にいる時間が多くなり、ついには生活に支障が出るほどVRに依存してしまう「VR中毒」が危惧されています。

VR中毒によって、ニートやひきこもり人口の増加も予想されます。

現実とバーチャルの区別がつかなくなる

今よりもっとVRのリアリティや没入感が増すと、そのうち現実世界とバーチャル世界の境界線がなくなると言われています。

FPS症候群のように、バーチャルと混同し、重症な場合は現実世界で犯罪を起こす可能性も考えられます。

このようなデメリットを聞くと「VRって恐い」と思われてしまうかもしれませんが、メリットを活かすためには課題やリスクも理解していなければなりません。

デメリットについては以前から問題提起されていますので、これから先のVRは、デメリットを抑えつつメリットを最大限に引き出すような形で発展していくことでしょう。

VRの今後の市場規模はどうなる?


MM総研が2017年に発表した調査結果によると、国内のVR市場規模はVR元年と位置づけられた2016年度にVRコンテンツ 27億円、VR HMD 55億円との見通しだったものが、2021年度には、VRコンテンツが710億円で約26倍、VR HMD が1,046億円で約19倍になるだろうと予測されています。

VRの市場予測
出典:MM総研「ARとVRに関する一般消費者の利用実態と市場規模調査

今後、あらゆる分野においてVRの活用が加速していくことは間違いなく、VR市場がモバイル市場と同規模になる可能性は十分にあります。

スマホが私たちの生活に欠かせないものになったように、ひとり一台VR端末を持つ時代がやってくるかもしれません。

VRの普及で期待を集めるもののひとつに、スポーツ観戦があります。すでに、海外ではサッカーやバスケットボール、アメフト、野球 などのVR中継が始まっていて、高額なチケット代や交通費を支払うことなく臨場感あふれる観戦が可能になっています。

実際にスタジアムへ行っても見られないような角度や至近距離で観られるのも、VR観戦の大きな魅力ですね。

現在多くの企業が、2020年の東京オリンピックを見据え、VRを掛け合わせたスポーツビジネスに力を入れており、2016年リオオリンピックでは1日遅れとなったVR配信が、東京オリンピックでは生中継で楽しめそうです。

『どこにも行かないで、どこにでも行ける、大迫力の体験ができる』VRの普及とともに私たちの生活は大きく変わっていくことでしょう。